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投資詐欺検証ラボ
ZERO CONTACTのロゴと、リモートワークやフードデリバリー、オンライン学習など非接触サービスの利用シーンを並べたファンドのキービジュアル
「非接触(ゼロ・コンタクト)」をテーマに掲げるファンドのキービジュアル。リモートワーク・電子決済・遠隔医療などの関連企業へ投資する設計です(画像:アモーヴァ・アセットマネジメント「ゼロ・コンタクト」販売用資料より)。

ゼロ・コンタクトの評判は本当に「ひどい」のか?値下がりの理由と回復の実像を公式データで検証

公開:

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

編集長のタダシです。 『ゼロ・コンタクト』、気になりますよね。 公的資料だけで、一緒に確かめましょう。

ゼロ・コンタクトは正規の公募投資信託であり、詐欺案件ではありません。見るべき論点は評判の悪さではなく、値動きの荒さと信託報酬に納得して持てるかです。

なぜそう言えるのか。 順番に、公的資料で確認していきます。

結論を先に置きます

「ゼロ・コンタクトはひどい」「半値になった」——そんな口コミが続いてきた投資信託 「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド(愛称:ゼロ・コンタクト)」 を検証します。 結論を先に3つ。 これは詐欺案件ではありません。 アモーヴァ・アセットマネジメント(旧・日興アセットマネジメント)が運用する実在の公募投資信託で、2020年7月31日設定、純資産総額は 2,118.16億円(2026年4月30日現在・公式マンスリーレポート)の大型ファンドです。 「ひどい」という評判の正体は、2021年末から2022年にかけての急落 です。 コロナ禍の「非接触」テーマで設定された直後に経済が正常化へ向かい、さらに米国の急速な利上げがハイテク株を直撃しました。 ただし公式データでは、2026年4月30日現在の基準価額は 14,096円・設定来+40.96% まで回復しています。 いま検証すべき論点は「詐欺かどうか」ではなく、「年率1.7985%の信託報酬を払ってテーマ型アクティブファンドを持ち続けるか」 です。 金融庁の公的レポートの指摘と公式数値で、順番に見ていきます。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

この案件は、怪しいかどうかで読むと判断を誤ります。 僕なら、正規ファンドとしてコストと値動きに耐えられるかを見ます。

まずは3つに分けて見る

① 値動き
言われていること
「ひどい」「買った値段の半分になった」
確認できた事実
2022年の大幅下落はチャートで確認。一方、2026年4月末時点で設定来+40.96%(公式レポート)まで回復
② コスト
言われていること
「信託報酬が高すぎる」
確認できた事実
年率1.7985%(税込) は事実。金融庁調査でのアクティブ型の典型レンジ(1.6〜2.0%)の範囲内だが、低コスト型との差は大きい
③ 中身と見通し
言われていること
「コロナ特需が終わったテーマに将来性がない」
確認できた事実
組入上位は AI・半導体・フィンテック関連 に入れ替わり。ただしテーマ型特有の集中リスクは残る

本記事は、運用会社や販売会社を攻撃するものではありません。 やりたいのは、「ひどい」という感想と「公式の数字」を突き合わせて、いま保有している人・購入を検討している人が冷静に判断できる材料 を並べることです。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

感想とデータを分けるだけで、見え方はかなり変わります。 僕なら、評判の言葉より自分の買値と保有目的を確認します。

① 値動き——急落と回復の実像

ファンドの基本情報(2026年4月30日現在・公式マンスリーレポートより)

正式名称
デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド(愛称:ゼロ・コンタクト)
運用会社
アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社(旧・日興アセットマネジメント)
設定日
2020年7月31日
信託報酬
年率1.7985%(税込)
基準価額
14,096円
純資産総額
2,118.16億円
分配金実績
2021〜2025年の各決算期で0円

ゼロ・コンタクトは、コロナ禍まっただ中の2020年7月31日に設定されました。 リモートワーク・電子決済・遠隔医療など 「非接触」関連の世界のIT企業に投資するテーマ型アクティブファンド で、設定時には約896億円(推測:みんかぶ報道ベースの推計値)を集めた大型デビューだったと報じられています。 ところが、設定の前提だった「非接触特需」は経済の正常化とともに薄れ、2022年には米FRBの急速な利上げが直撃します。 日本経済新聞は当時の相場を「金融引き締めで金利が上昇し、株価が下落する『逆金融相場』が続いた。金利の急上昇に伴って、PER(株価収益率)が高く割高感が意識されやすいグロース(成長)株が売り込まれる展開がみられた」と整理しています。 ゼロ・コンタクトの組入銘柄はまさにこの「グロース株」が中心でした。 下のチャートの通り、2022年から2023年にかけて基準価額は5,000円前後まで落ち込んだ ことが読み取れます。 1万円で始まったファンドが半値以下——「ひどい」という口コミが定着したのは、この時期です。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

設定来プラスでも、自分の口座がプラスとは限りません。 僕なら、ファンド全体の成績と自分の取得価額を分けて見ます。

デジタル・トランスフォーメーション株式ファンドの5年チャート。2022年から2023年にかけて5,000円前後まで下落し、その後2026年にかけて14,115円まで回復している
基準価額の5年チャート。2022〜2023年の底から回復し、**2026年6月11日時点で14,115円** です(画像:Yahoo!ファイナンスの基準価額チャートより・2026年6月12日取得)。

では「ひどいまま」なのかというと、公式の数字は違う姿を示しています。 運用会社の公式マンスリーレポート(2026年5月発行・データは2026年4月30日現在)によると、騰落率は 1年+32.03%、3年+177.97%、設定来+40.96%。 2023年前後の底値圏から見ると約2.8倍で、AI・半導体関連の上昇に乗るかたちで回復してきました。 ただし直近も穏やかではありません。 6ヵ月では−17.79%、その後1ヵ月で+17.33%(前月末12,014円→当月末14,096円)と、急落と急騰を短期間で往復しています。 回復したとはいえ、値動きの荒さはテーマ型グロースファンドのまま です。

ゼロ・コンタクトの公式マンスリーレポート1ページ目。基準価額14,096円、純資産総額2,118.16億円、設定来騰落率40.96%などの運用実績が記載されている
公式マンスリーレポートの運用実績ページ。基準価額14,096円・設定来+40.96%が確認できます(画像:アモーヴァ・アセットマネジメント「ゼロ・コンタクト」マンスリーレポート〔データは2026年4月30日現在〕より)。

POINT

分析マン的メモ:「設定来プラス」と「自分がプラス」は別物

設定来+40.96%という数字は、設定日(2020年7月)に買って持ち続けた人 の話です。 人気が出た2021年の高値圏(チャート上は15,000円超)で買った人は、いまだ含み損の可能性があります。 逆に2022〜2023年の底で買えた人は大きなプラス。 同じファンドでも、買った時期で「ひどい」かどうかの景色がまったく違う——これがテーマ型ファンドの評判が割れる最大の理由です。

② コスト——信託報酬1.7985%の重さ

もうひとつの不満が 信託報酬・年率1.7985%(税込) です。 信託報酬は「運用の成績に関係なく、保有している間ずっと基準価額から日々差し引かれる」コストです。 100万円分を保有していれば、年あたり約1.8万円 が自動的に引かれていくイメージ(推測:単純計算)。 基準価額が低迷していた時期に「下がっているのに手数料だけ取られる」という不満が膨らんだのは自然な流れです。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

信託報酬は、相場が悪い時にも静かに効きます。 僕なら、このコストを払う理由を年に一度は見直します。

信託報酬の設定が、同種のアクティブファンドで横並びに行われており、個別ファンドの商品性に応じた信託報酬水準の設定や、設定後のパフォーマンス結果に基づいた信託報酬水準の見直しは行われていない可能性が推測される。

金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2022」

これは特定のファンドを名指しした文章ではありませんが、金融庁の「資産運用業高度化プログレスレポート2022」は、日本のアクティブファンド全体の信託報酬の付け方に、このような課題を公式に指摘しています。 同レポートには、運用各社への調査として「多くの社が、信託報酬率として、パッシブファンドは0.4%以下、アクティブファンドは1.6~2.0%に設定している」という記載もあります(ESG投信を対象とした調査の文脈)。 つまりゼロ・コンタクトの1.7985%は、アクティブ型として突出して高いわけではなく「典型的な水準」。 問題は、低コストのインデックス型と比べたときの差が、長く持つほど効いてくることです。

ゼロ・コンタクト:年1.7985%
100万円を10年保有した場合のコスト総額(概算)
約18万円
パッシブ型の上限目安:年0.4%
100万円を10年保有した場合のコスト総額(概算)
約4万円
低コストインデックス:年0.1%前後
100万円を10年保有した場合のコスト総額(概算)
約1万円

※運用益・複利を考慮しない単純計算(推測:編集部試算)です。 この差を「専門家が銘柄を選んでくれる対価」として納得できるかどうか。 納得の基準は「アクティブファンドが、コスト控除後でインデックスを上回り続けられるか」 です。 ここは金融庁レポートでも繰り返し問われているポイントなので、保有者は「自分のファンドはコスト分働いているか」を年1回は確認するのがおすすめです。

③ 中身と見通し——組入銘柄はもう「非接触」ではない

ゼロ・コンタクトの組入上位10銘柄の一覧表。1位ショッピファイ8.2%、2位ロビンフッド・マーケッツ6.1%、3位パランティア・テクノロジーズ5.7%など。銘柄数は40
組入上位10銘柄(銘柄数40)。Shopify・Robinhood・Palantir・AMDなど、AI・半導体・フィンテック関連が上位を占めます(画像:アモーヴァ・アセットマネジメント「ゼロ・コンタクト」マンスリーレポート〔データは2026年4月30日現在〕より)。

2026年4月30日現在の組入上位は、Shopify(8.2%)、Robinhood(6.1%)、Palantir(5.7%)、AMD(5.1%)、Roblox(4.7%) など。 設定当時に注目された「非接触サービス」というより、AI・半導体・フィンテックを中心としたグロース株ファンド に実質的な中身が移っています。 組入状況は日本経済新聞のファンド情報ページでも確認できます。 なお、運用会社の日興アセットマネジメントは2025年9月1日付でアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社に商号を変更しました。 「日興のファンドが消えた?」と不安になる声もありますが、社名変更であってファンドの運用が止まったわけではありません。 今後の見通しを考える材料は3つです。 1つ目は米国の金利動向。 2022年の下落も2024年以降の回復も、米国の金融政策に大きく左右されてきました。 利下げはグロース株の追い風、利上げ・高金利の長期化は向かい風です。 2つ目は組入企業の業績。 基準価額は最終的に、ShopifyやPalantirといった組入企業の業績で決まります。 四半期決算のたびに大きく動く銘柄群です。 3つ目はテーマ型特有の集中リスク。 40銘柄程度に絞ったアクティブ運用のため、市場全体に分散したインデックスより値動きは荒くなります。 直近6ヵ月で−17.79%という振れ幅が、それを物語っています。 将来の基準価額は誰にも断定できません——「上がるか下がるか」ではなく「この振れ幅に耐えられる資金か」で考える のが現実的です。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

テーマが変わって見えるファンドは、中身を定期的に見るべきです。 僕なら、名前の印象だけで長期保有を続けません。

値下がりファンドの保有者を狙う「二次勧誘」に注意

ここからは、当サイトの本業である注意喚起です。 ゼロ・コンタクトのように「含み損を抱えた経験のある保有者が多い商品」の周辺では、損失を抱えた人を狙う勧誘 が動きやすくなります。 典型はこんな文句です。 ・「投信で損していませんか?AIの自動売買なら取り戻せます」 ・「プロが運用するファンドより、私たちの限定案件のほうが高利回りです」 ・「損失分を補填するキャンペーン中です」 SNSのDMや広告からLINEグループへ誘導され、海外の無登録業者の口座に送金させられる——という流れは、当サイトで検証してきた投資詐欺の定番パターンです。 金融庁は「日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です」と明記しています。 正規の投信で出た損失は腹立たしいものですが、それを「取り戻そう」とした先に無登録業者が待っている ——この二次被害だけは絶対に避けてください。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

含み損の不安につけ込む勧誘は、本当に多いです。 取り戻せるという言葉が出たら、僕ならまず登録業者かを確認します。

テーマ型ファンドを持っている人のチェックリスト

  • 自分の取得単価と現在の基準価額を突き合わせる(「設定来プラス」ではなく「自分がプラスか」で見る)
  • 信託報酬を年率ではなく金額に換算してみる(保有額×1.7985%が毎年のコスト)
  • 組入上位10銘柄を年1回は確認し、買ったときに期待したテーマと中身がズレていないか見る
  • 公式のマンスリーレポート(運用会社サイトで毎月公開)を一次情報として読む習慣をつける
  • 売る・持ち続けるのルールを、含み損益を見る前にあらかじめ決めておく
  • 「損を取り戻せる」「高利回りで補填」という勧誘が来たら、その時点で詐欺を疑い無視する
投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

テーマ型ファンドは、買う理由より売る理由を先に決めたい商品です。 僕なら、耐えられる下落幅を決めてから持ちます。

まとめ|「ひどい」の正体は、テーマ型ファンドの宿命だった

① 値動き
結論
2022年の急落で「ひどい」が定着。ただし2026年4月末時点では基準価額14,096円・設定来+40.96%まで回復(公式レポート)
② コスト
結論
信託報酬1.7985%はアクティブ型の典型水準。ただし低コスト型との差は10年で約14万円(100万円あたり・概算)
③ 中身と見通し
結論
実質はAI・半導体中心のグロースファンドに変化。米金利と組入企業の業績次第で、今後も値動きは荒い前提で考える

ゼロ・コンタクトは、詐欺でも欠陥商品でもありません。 「時代のテーマに乗って大きく集め、テーマの賞味期限と相場環境に振り回される」というテーマ型ファンドの宿命 を、教科書のように辿ってきたファンドです。 「ひどい」という口コミだけで切り捨てるのも、「設定来プラスに戻った」という数字だけで安心するのも、どちらも半分しか見ていません。 自分の取得単価・コスト・そして値動きの荒さに耐えられるか——この3点で、ご自身の答えを出してください。

投資詐欺検証ラボ 編集長 タダシ

タダシ

詐欺ではないから安心、で終わらせる話ではありません。 僕なら、コストと値動きに納得できないなら正規ファンドでも持ちません。

POINT

「この投資の勧誘、大丈夫?」と思ったら

投資信託の損失をきっかけに届いた「取り戻せます」系のDM、SNS広告から誘導されたLINEグループ、聞いたことのない海外業者の口座への送金案内——少しでも引っかかったら、スクリーンショットを送ってください。 編集部が 業者の登録有無・運営者情報・導線の構造 を公的資料ベースで無料整理します。 送金してしまう前の相談が、いちばん効きます。

【結局のところ、安全?危険?】編集部の本音

「で、結局この案件って、申し込んでいいの? ダメなの?」 ここまで読んでくれた方が一番知りたいのは、たぶんこの一点だと思います。 気持ちは、すごく分かります。 編集部としては、公的記録・契約条件・SNSの体験談まで、ひと通り目を通したうえで、「自分の家族や友人から相談を受けたら、どう答えるか」の答えはちゃんと持っています。 ただ、ネット上の記事は誰でも読めるので、踏み込んだ判断材料は本記事には書ききっていません。 もう一歩踏み込んだ話は、LINEで個別にお返事しています。

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ヒント

編集長タダシより

「この案件、どう思います?」――そんな質問、LINEで気軽に投げてください。 LPのURL、勧誘文のスクショ、契約書の写真。 どんな材料でも大丈夫です。 返信は、編集長のタダシ本人が、公開情報の範囲で整理してお返しします。 相談料は1円もいただきません。 広告も、アフィリエイトリンクも貼っていません。 投資詐欺検証ラボは、そういう運営をしています。

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