
「マヤ暦の先生になる方法」(森廣知子)は怪しい?料金非公開と特商法表記を検証
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結論を先に置きます
「未経験でもカンタンにスタートできる」「マヤ暦の先生になると月商10万円を目指せる」——Instagramの広告からLINEへ誘導される 「マヤ暦の先生になる方法」(販売者:森廣知子氏)の話です。 まず結論から。現時点で 「詐欺だ」と断定できる公的な証拠は確認できません。占いやマヤ暦を学ぶこと自体を否定するつもりもありません。ただし、料金がわからないまま登録を進めるのは、おすすめできない案件 です。 理由は3つ。 ① 「家族の受験・昇進にも活用できる」「家族全員が運気アップ」など、根拠を示しようがない効果と「月商10万円」という数字が先に立っている こと。 ② 「広告→LINE登録→無料説明会→有料講座」という導線が、国民生活センターが注意喚起する 「最後に高額契約を案内される」副業・情報商材トラブルの典型パターン と同じ形であること。 ③ 特商法表記で 所在地・電話番号が「請求があれば開示」とされて非公開、連絡先はフリーメールで、受講料の金額が広告にも特商法にも書かれていない こと。 この3点を、順番に見ていきます。
まずは3つに分けて見る
| 切り口 | 広告で言っていること | 確認できた事実・注意点 |
|---|---|---|
| ① 中身 | 「未経験でも月商10万円」「家族の受験・昇進にも活用できる」 | 効果や収入の根拠は示されていない。占いの先生として安定収入を得る難しさには触れられない |
| ② 導線 | 「今すぐLINEから詳しい情報を受け取る」 | LINE登録→無料説明会→有料講座の流れ。無料は入口で、本命は説明会後の本講座契約 とみられる |
| ③ 運営 | 販売業者・森廣知子(個人) | 所在地・電話番号は「請求があれば開示」で非公開。連絡先はGmail、受講料の金額表示なし |
先に書いておくと、本記事は森廣知子さん個人を「詐欺師だ」と決めつけるものではありません。当編集部が確認した範囲では、本件に対する消費者庁・国民生活センターによる行政処分や公的警告も確認できていません。 やりたいのは、広告の言葉と、公的資料に照らして確認できる事実を分けて並べる ことです。 「無料」という言葉で人を集める案件ほど、その先でお金が動きます。LINEの友だち追加ボタンを押す前に、確認できる事実だけを冷静に見ていきます。
①「月商10万円」「家族の運気アップ」——効果の根拠が示されない

広告では「占いの中でもマヤ暦は覚えることが少なく簡単」「未経験でもカンタンに習得できる」「マヤ暦の先生になると月商10万円を目指せる」と続きます。 ですが、未経験から占いの先生になって月商10万円を安定して得るには、鑑定スキルだけでなく、お客さんを集め続ける集客力が必要 です。広告には、受講者の何割がその収入に届いたのかという裏付けは示されていません。 さらに気になるのが、効果のうたい方です。

「お子様の受験、就職試験、旦那様の昇進などにも活用できる」「家族全員が運気アップして、よい引き寄せがたくさん起こる」。 占いを心の支えにすること自体は自由です。ただ、受験の合否や昇進、収入といった現実の結果が良くなるかのように見せる表現に、客観的な根拠を示すことはできません。 ここで押さえておきたいのが、広告表示のルールです。消費者庁の特定商取引法ガイドは、通信販売の広告について 「著しく事実に相違する表示」や「実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁止 しています(誇大広告等の禁止)。また景品表示法の有利誤認も、取引条件を実際より著しく有利だと誤認させる表示を禁じています。 「この広告がただちに違反だ」と断定するものではありませんが、効果と収入の期待だけを膨らませる作りの広告は、まずこのルールに照らして疑ってみる のが安全です。
②「LINE登録→無料説明会」の導線は、高額契約トラブルの典型パターン

広告のボタンを押すと、まずLINEに登録する流れになります。その後はマヤ暦のミニ鑑定付きの 「無料説明会」 へ案内され、その先に有料の本講座への申し込みが控えている、という構造だと報じられています。 この形が問題なのは、国民生活センターが繰り返し注意喚起している副業・情報商材トラブルの典型導線と同じ だからです。 国民生活センターは「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月)で、SNS広告をきっかけにした副業関連の相談が増えていることを公表しています。相談のきっかけは2020年度には23%だったSNS経由が、2023年度には63.4%にまで増加。「簡単に稼げる」と期待させてLINE等へ誘導し、最後に高額な契約を案内する という流れは、情報商材トラブルの相談事例でも定番の形です。 無料の鑑定や説明会で「あなたも先生になれる」と期待を持たせ、その場で養成講座の契約を勧める——これは占い講座に限らず、資格・スクール系の商材で広く使われる集客手法です。参加するなら「最後にいくらの契約を提案されるのか」を先に意識しておく 必要があります。
注意
「分割払いあり」は、気軽な金額ではないサイン
③ 特商法表記を検証する——住所・電話・料金が全部わからない

特商法表記の確認結果(2026年6月12日時点)
- 販売業者
- 森廣知子(個人)
- 運営責任者
- 森廣知子
- 所在地
- 「ご請求があれば遅滞なく開示いたします」として非公開
- 電話番号
- 「ご請求があれば遅滞なく開示いたします」として非公開(問い合わせはメールのみ)
- 連絡先メール
- Gmail(フリーメール)
- 販売価格
- 広告・特商法表記に金額の記載なし(説明会等で個別案内と報じられる)
特商法表記そのものは存在します。販売業者は 森廣知子 さんという個人で、広告に登場する講師のことだとみられます。個人で講座を運営すること自体は、何も悪いことではありません。 気になるのは、その中身です。 ① 所在地・電話番号が「ご請求があれば遅滞なく開示いたします」とされ、最初から公開されていません。消費者庁の通信販売広告Q&Aによれば、住所・電話番号の表示の省略は、請求があれば「遅滞なく」提供できる措置を講じている場合に限って認められます。形式上は適法になり得る書き方ですが、消費者の側から見れば「誰がどこで運営しているのかわからないまま、お金の話に進む」ことに変わりはありません。 ② 受講料の金額が、広告にも特商法表記にも見当たりません。消費者庁の同Q&Aは、販売価格を表示しない場合には 消費者の請求によって書面や電子メール等で遅滞なく価格を提供することを広告に記載する よう求めています。「説明会で個別にご案内」という運用は、値段を見てから検討するという当たり前の判断ができない 構造です。 ③ お金を扱う事業の連絡先が、独自ドメインではなく 無料のGmail です。 どれか1つなら「個人運営にはよくあること」かもしれません。ですが、効果の根拠が示されない広告 × 料金非公開 × 連絡先が実質メールのみ が重なったときは、立ち止まるべきサインだと考えます。
LINE登録・説明会参加の前のチェックリスト
- 受講料の金額が、申し込み前に書面で確認できるか(説明会の場でしか教えてもらえない=その場で即決させる構造)
- 「未経験でも月商◯万円」「家族の運気アップ」など、根拠の示せない効果・収入をうたっていないか
- 特商法表記に、事業者名・住所・電話番号・価格・返品や中途解約のルールがそろっているか
- 連絡先がフリーメールではないか、電話で連絡が取れる相手か
- 分割払いを勧められたら、総額と手数料を確認してから持ち帰ったか
- 迷ったら消費者ホットライン「188」に電話して相談したか
とくに1つ目が、この案件では最重要です。金額を確かめてから判断する。それができない仕組みになっているなら、その理由を考える。これだけで避けられるトラブルが、かなりあります。
まとめ|料金がわからないものに、期待だけで申し込まない
- 「マヤ暦の先生になる方法」は、「未経験でも月商10万円」「家族の運気アップ」と期待を膨らませる一方、受講料の金額はどこにも書かれていない
- LINE登録→無料説明会→有料講座の導線は、国民生活センターが注意喚起する情報商材トラブルの典型パターンと同じ形
- 特商法表記の販売業者は森廣知子氏(個人)。所在地・電話番号は「請求があれば開示」で非公開、連絡先はGmail
- 通信販売にクーリング・オフはなく、契約後の取り消しは原則できない前提で判断する
- 困ったとき・迷ったときは消費者ホットライン「188」へ
もう一度、整理します。 この案件は、現時点で 「詐欺」と断定できる公的証拠は確認できません。マヤ暦や占いを学びたいという気持ちも、否定されるべきものではありません。 ですが、判断に必要な情報——とくに「いくら払うのか」——が、申し込みの前に開示されていません。わかっているのは「LINE登録と説明会は無料」ということだけ。 消費者庁は、契約で困ったときの相談先として 消費者ホットライン「188(いやや)」 を案内しています。高額な講座の契約で迷ったら、契約する前に相談してください。期待にお金を払う前に、金額と事実を確かめる。この記事がその材料になれば十分です。
POINT
「この講座、契約して大丈夫?」と迷ったら
【結局のところ、安全?危険?】編集部の本音
「で、結局この案件って、申し込んでいいの? ダメなの?」 ここまで読んでくれた方が一番知りたいのは、たぶんこの一点だと思います。 気持ちは、すごく分かります。 編集部としては、公的記録・契約条件・SNSの体験談まで、ひと通り目を通したうえで、「自分の家族や友人から相談を受けたら、どう答えるか」の答えはちゃんと持っています。 ただ、ネット上の記事は誰でも読めるので、踏み込んだ判断材料は本記事には書ききっていません。 もう一歩踏み込んだ話は、LINEで個別にお返事しています。
警告
ちなみに、知っておいてほしいこと

ヒント
編集長タダシより

