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投資詐欺検証ラボ
みんなで大家さん「成田18号」の募集バナー。運用期間5年・想定利回り7.0%・申込み1口100万円と書かれている
「みんなで大家さん」が募集していた **成田18号** のバナー。**想定利回り7.0%・1口100万円** と訴求されています。この「成田」シリーズが、のちの分配金遅延の中心になりました(画像:みんなで大家さん公式サイトより)。

「みんなで大家さん」は危ない?行政処分・分配金遅延・集団訴訟を公的資料で時系列整理

公開:

結論を先に置きます

想定利回り7%」「1口100万円から、運用は全部おまかせ」——そう訴求して、報道ベースで 約4万人・出資残高1500億円超 を集めたとされる不動産の小口化商品、それが 「みんなで大家さん」 です。 まず、確定している事実から並べます。 2024年6月、大阪府と東京都 が、運営にかかわる会社に対し 不動産特定共同事業法に基づく業務の一部停止命令(行政処分)を出しました。これは公的記録です。 2025年7月31日、主力の「成田」シリーズで 分配金(配当)の支払い遅延 が出資者に通知されました。 2026年に入り、出資者による 集団訴訟 が起こされ、大阪地裁は同年3月、運営側に 出資金の返還を命じる初の判決 を出しています。 一方で、「詐欺」と断定できる公的証拠は現時点では確認できません。行政処分の理由は、主に 重要事項の説明義務違反書面の虚偽記載 です。本記事では、公的資料で確認できる事実と、報道ベースの情報を分けて 整理します。

3つに分けて見る

「みんなで大家さん」は情報が多く、何が事実で何が憶測か分かりにくくなっています。 そこで、①行政処分 ②分配金の遅延 ③訴訟と出口 の3つに分けて、それぞれ「確定情報か、報道ベースか」を明示しながら見ていきます。

① 行政処分
何を確認するか
2024年6月の大阪府・東京都による業務一部停止命令と、その理由
情報の種類
確定(公的記録)
② 分配金の遅延
何を確認するか
2025年の「成田」シリーズの分配遅延、規模、原因
情報の種類
報道ベース+当事者通知
③ 訴訟と出口
何を確認するか
集団訴訟・返還命令・解約の実態
情報の種類
判決は確定/規模は報道ベース
みんなで大家さんのサービス訴求バナー
「みんなで大家さん」のサービス訴求。**運用は事業者にまかせ、出資者は分配金を受け取る** という不動産小口化商品です(画像:みんなで大家さん公式サイトより)。

① 行政処分(2024年6月)

まず、いちばん固い事実から。 2024年6月、大阪府は都市綜研インベストファンド株式会社に、東京都はみんなで大家さん販売株式会社に、それぞれ 不動産特定共同事業法に基づく業務の一部停止命令(各30日間)と指示 を出しました。 これは、両自治体が公式に公表している 行政処分 です(大阪府の公表東京都の公表)。

行政処分の概要(大阪府・東京都の公表より)

処分日
2024年6月(大阪府・東京都ともに)
処分内容
不動産特定共同事業に係る業務の一部停止(各30日間)及び指示
根拠法令
不動産特定共同事業法 第35条第1項(業務停止)・第34条第1項(指示)
主な理由
事業プラン変更という重要事項の説明を怠った/成田16号で開発許可の有無に事実と異なる記載をした

ポイントは、処分理由が 「儲からなかったから」ではない ということです。 東京都の処分理由には、成田プロジェクトの計画見直しという 投資判断に重要な事項を十分に説明していなかった こと、そして成田16号商品で 開発許可を受けていない土地を「許可済み」と書面に記載していた ことが挙げられています。 つまり、「説明と書面の正確さ」という、投資商品の土台の部分 で行政の指摘を受けた、という事実です。ここは推測ではなく公的記録として押さえておきます。

注意

「行政処分=詐欺」ではない、が…

業務停止命令は 詐欺の認定ではありません。あくまで業法上の違反に対する行政の処分です。 ただ、重要事項の説明や書面の正確さで指摘を受けた商品 に、退職金や老後資金のような大きなお金を入れるかどうかは、別の慎重さが要ります。 「行政処分を受けたことがあるか」は、契約前に必ず確認したい一点です。

② 分配金の遅延(2025年)

行政処分の翌年、より直接的な問題が表面化します。 2025年7月31日、運営側は主力の「成田」シリーズ(成田1〜18号)の出資者に対し、分配金の支払い遅延を告げる文書 を送付したと報じられました。東京新聞の報道などが伝えています。

成田プロジェクトの完成イメージCG
出資金の使い道とされた成田プロジェクトの完成イメージ。報道によれば、2025年1月時点の全体進捗は **2.3%** にとどまり、完了予定は当初の2021年3月末から **4年8カ月** 遅れているとされます(画像:みんなで大家さん公式サイト。あくまで完成イメージCGです)。

分配金遅延まわりの数字(報道ベース)

遅延通知日
2025年7月31日
対象
「成田」シリーズ 1〜18号
出資者・残高
約4万人/出資残高 約1,557億円(2025年3月末時点・報道)
成田事業の進捗
全体で約2.3%(2025年1月時点・報道)/完了予定は約4年8カ月遅延

ここは多くが 報道ベース の数字なので、その前提で読んでください。 ただ、「想定利回り7%」で集めたお金の使い道(成田事業)が、進捗2.3%・4年8カ月遅れ という報道は、利回りの数字とのギャップが大きい。 分配金は「事業がうまくいっていれば」払われるもの です。その原資となる事業が大きく遅れているなら、利回りの数字そのものより 「その利回りはどこから来るのか」 を見るべきだった、という典型的な事例になっています。

③ 訴訟と「出口」の現実

2025年後半から2026年にかけて、出資者による 集団訴訟 が本格化します。 報道によれば、2025年11月に出資金の返還を求める集団提訴(原告約1,191人)、2026年2月には追加提訴で原告は計2,500人規模に拡大したとされます。 そして2026年3月、大阪地裁は運営側に出資金の返還を命じる初の判決 を出しました(日本経済新聞の報道)。

注意

「解約できる」と「すぐ戻る」は別の話

日経ビジネスの報道では、行政処分の公表直後から解約の申し入れが殺到し、返金は最長で1年後 とされたと伝えられています。 さらに東京都は2025年10月、解約に関する説明を分かりやすく行うよう 行政指導 を行ったと公表しています。 つまり「制度上は解約できる」ことと「実際にすぐお金が戻る」ことは、まったく別だということ。出口(換金)の実態は、利回りと同じくらい大事です。

運営にかかわる会社(国税庁 法人番号公表サイトで確認)

都市綜研インベストファンド株式会社
法人番号 3120001140771/大阪市北区堂島1-1-5
みんなで大家さん販売株式会社
法人番号 4010001124280/東京都千代田区二番町12-3

時系列でおさらい

2024年6月
できごと
大阪府・東京都が業務一部停止命令(各30日)
種類
行政処分(確定)
2025年7月31日
できごと
「成田」シリーズの分配金遅延を出資者に通知
種類
報道+当事者通知
2025年10月
できごと
東京都が解約説明について行政指導
種類
行政指導(確定)
2025年11月〜2026年2月
できごと
集団提訴、原告2,500人規模に拡大
種類
報道ベース
2026年3月
できごと
大阪地裁が出資金返還を命じる初判決
種類
判決(確定)
みんなで大家さんの対象物件の写真
「みんなで大家さん」の対象物件の一つ。**実在する不動産が裏付けにある** こと自体は事実ですが、それと「想定どおりに分配・償還されるか」は別問題です(画像:みんなで大家さん公式サイトより)。

小口不動産を見るときのチェック

「みんなで大家さん」に限らず、不動産の小口化商品・クラウドファンディングを検討するときに、この事例から持ち帰れるチェック項目を5つにまとめます。

  • 運営会社に行政処分歴がないか(所管の都道府県・国交省の公表や報道を検索)
  • 想定利回りの「原資」が説明されているか(どの事業のどんな収益から払うのか)
  • 解約・換金の条件と、実際にかかる期間(「最長◯年」などの注記を見る)
  • 対象事業の進捗が公開されているか(計画だけで、進捗が見えないものは要注意)
  • 「元本保証」「必ず」などの断定表現がないか(不動産小口化に元本保証は原則なじまない)

POINT

分析マン的メモ

この商品の怖さは「いきなり消えた」ことではなく、行政処分 → 分配遅延 → 解約停滞 → 訴訟 と、サインが順番に出ていた ことです。 最初の行政処分(2024年6月)の時点で「説明と書面で指摘を受けた」と知っていれば、その後の入金は一段慎重にできたはずです。 過去の処分歴を1分調べる。それだけで避けられるリスクは、思っているより多いです。

まとめ

行政処分
確認できる事実
2024年6月に大阪府・東京都が業務一部停止命令
受け取り方
説明義務違反・書面の虚偽記載が理由。詐欺認定ではないが重い指摘
分配金
確認できる事実
2025年7月に「成田」シリーズで遅延通知
受け取り方
原資の事業(成田)が進捗2.3%・大幅遅延と報道
訴訟・出口
確認できる事実
2026年3月に大阪地裁が返還命令(初判決)
受け取り方
解約はできても返金は最長1年後と報道。出口の実態を重視

繰り返しますが、「みんなで大家さん」を 「詐欺」と断定できる公的証拠は、現時点では確認できません。 ですが、行政処分・分配金遅延・返還命令 という確定情報が積み重なっているのも事実です。 検討中なら利回りより先に処分歴と出口を、すでに出資していて不安なら早めに公的・専門の窓口へ。判断材料を、感情ではなく記録で持つ のがいちばんの自衛です。

POINT

「この不動産投資、大丈夫?」と思ったら

検討中の商品名・運営会社・訴求利回り・解約条件などがあれば、LINEで投げてください。 編集部の目で、公開情報の範囲で 「行政処分歴は/直近の分配は/出口の実態は」 を一緒に整理します。 投資助言はできませんが、判断材料を並べる お手伝いはできます。相談は無料です。

【結局のところ、安全?危険?】編集部の本音

「で、結局この案件って、申し込んでいいの? ダメなの?」 ここまで読んでくれた方が一番知りたいのは、たぶんこの一点だと思います。 気持ちは、すごく分かります。 編集部としては、公的記録・契約条件・SNSの体験談まで、ひと通り目を通したうえで、「自分の家族や友人から相談を受けたら、どう答えるか」の答えはちゃんと持っています。 ただ、ネット上の記事は誰でも読めるので、踏み込んだ判断材料は本記事には書ききっていません。 もう一歩踏み込んだ話は、LINEで個別にお返事しています。

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ヒント

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